PIEGA が自社開発のリボントゥイーターを製品に取り入れ、初めて市場に投入したのが1986年のこと。当初から専門家より多大な関心が寄せられました。リボンユニットには改良が施されLDR(リニア・ドライブ・リボン) 2642型として、Premium seriesに搭載されています。
20年以上にわたるユニット製造を経て、もはや伝説的ユニットと呼ぶにふさわしいLDR 2642は、新たに設計されて完成したMK II モデルにその地位を譲ることになりました。
LDR 2642 MK IIは、超薄膜の振動面に磁界を集中する磁気レンズを備えた磁気回路によって駆動力が増大されています。さらに、よりコンパクトなサイズが実現されダンピング特性も向上しています。振動幕素材も一新され、音楽信号を理想的な音波として放射するようレイアウトされています。
進化したPIEGA LDR 2642 MK II リボントゥイーターは設計上さらなる特質を得ました。
振動膜とコイルの素材には0.02㎜の極薄アルミ箔を採用。質量も7㎎と超軽量で、ソフトドームトゥイーターの最も軽量な振動板の約1/30の重量です。
非対称レイアウト設計されたフラットコイルは洗練されたスプレー・エッチング工程で作製されます。コイルが発生する磁場については熱特性も加味して非直線性を排除するよう考慮されています。振動膜はエポキシ樹脂強化のグラスファイバープレートにマウントされ、高ダンピング特性のゴム素材のサブシャーシに張力ストレスを避けて固定されます。 振動膜自体も込入ったプロセスによってエンボス加工され、一切の追加重量無しで振動板として必要な剛性と内部ダンピングを有しています。振動板は音質に影響を及ぼす音波以外の固有共振を排除しています。
MK II リボントゥイーターは3kHz まで再生周波数下端を伸ばし、レゾナンスフリーの理想的な減衰スペクトルを獲得しました。
エアギャップ誘導が実現できるよう配置された強力なネオジウム磁石による磁気回路は、従来のフェライト磁石よりも3倍以上の振動板駆動力を持ち、100dB 以上もの高能率を実現しています。ハイパワーハンドリング時の信頼性も向上し、結果としてダイナミクス応答もさらに優れたものになっています。安定したアルミニウム素材を全面的に採用し、初期性能を長きにわたって維持することができます。
PIEGA のリボントゥイーターは下記のような特徴を備えています。
下位モデル2機種には採用実績を誇るPIEGA LDR 2642 MKIIツイーターを使用していますが、シリーズ最上位のPremium 701には新開発されたLDR 3056リボントゥイーターを初めて採用しています。これにはPIEGA ラインソースドライバと、第二世代の同軸システムの研究開発中に得られた重要なノウハウが活かされています。
極めて薄い振動幕は、新たに開発されたサスペンションを有し、質量負荷のないダンピング状態で制御されます。従来モデルより拡大されたLDR 3056 のフロントパネルは取付けバッフルと同一化され振動幕をより理想的に保持することが考慮されています。
LDR 3056には、PIEGA同軸システムの多くのノウハウが活かされています。
主な特徴: